即席めんにおける
「健康と栄養」の取組方針について
即席めんにおける「健康と栄養」の取組方針について
2024.9.17
一般社団法人日本即席食品工業協会
■今後の取組の方向性
2023(令和5)年に 「健康日本21(第三次)」 が公表され、今後の健康・栄養政策において、健康的で持続可能な食環境づくりの推進が図られることとなった。これを好機として、栄養成分表示等を通して消費者の健康の維持・増進に資する食環境づくりを後押しすべきタイミングを迎えている。
現在、厚⽣労働省は 「⾃然に健康になれる持続可能な⾷環境づくりの推進に向けた検討会」 や 「東京栄養サミット2021」 における⽇本政府のコミットメントを踏まえ、産学官等連携による推進体制として 「健康的で持続可能な⾷環境づくりのための戦略的イニシアチブ」 を2022(令和4)年3⽉に立ち上げ、減塩の推進等栄養⾯の視点を軸としつつ、事業者が行う環境⾯に配慮した取組にも焦点を当て、誰⼀⼈取り残さない⾷環境づくりを推進しようとしている。
一方、諸外国では栄養成分表示の分かりづらさを補足する取組として、包装前面栄養表示(FOPNL:Front of Pack Nutrition Labeling)が導入されており、2021(令和3)年11月のコーデックス委員会において、FOPNLガイドラインが採択された。国内においても自主的な取組としてFOPNLを採用する食品関連事業者が存在する。消費者庁においては、令和5年から 「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」 や 「日本版包装前面栄養表示に関する検討会」 を開催するなど、消費者への情報提供のあり方を検討している。
協会としても、こうした政府等の動きを注視しながら、消費者の健康の保持・増進に資するために、引き続き以下を取組むこととする。
- 減塩、栄養強化など、健康と栄養に配慮した商品の開発
- 以下の点を十分考慮した上で、政府の検討状況も見極めつつ、適切な情報提供の推進として、分かりやすい栄養成分表示の手法の検討を進める。
- ①我が国の健康・栄養政策との整合を踏まえた上で、栄養表示として取り組むべき栄養課題の検討。
- ②消費者が普段の食生活において栄養成分表示が利活用しやすくするために効果的なルールの検討。
- ③消費者のための取組であることを念頭に置きつつも、「健康的で持続可能な 食環境づくり」 推進の観点から、事業者の実行可能性が担保される方策の検討。